骨粗しょう症って
どんな病気?
骨粗しょう症は、簡単に言うと骨がもろくなる病気です。
骨がもろくなっていると転倒や小さな負荷で骨折をおこしてしまいます。骨粗しょう症による骨折から介護が必要になってしまう人も少なくありません。
介護が必要となる人の約4分の1が運動器の疾患と骨折・転倒です。また、骨粗しょう症による骨折の一つである大腿骨近位部骨折にかかわる5年後の死亡率は50%以上ともいわれています。骨折は運動機能だけでなく生命予後にもかかわってくるのです。
しかし、骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことも多く、また検診をうける方も非常に少ないのが現状です。
骨粗鬆症は治療ができる疾患です。そして治療よりも予防が大切です。まずは検査してご自身の状況を知ること、そして予防からはじめましょう!
こんなことありませんか?
- 最近身長が縮んだ、もしくは背中が丸くなってきた
- 些細なことで骨折をしたことがある
- 家族に骨粗しょう症の人がいる
- 運動や外出をする機会が少ない
- 閉経を迎えた(女性)
- 1日に日本酒で3合以上飲酒をする(ビールでは中ビン3本、ワインではグラス5杯以上)
- どちらかというとやせ型である
- 喫煙者である
一つでも当てはまれば、骨粗しょう症になる可能性があります。
気になる方はぜひ一度検査してみてください。
どんな骨折をおこしやすいの?
骨がもろくなっておこす骨折には、脊椎圧迫骨折(こし)、大腿骨頸部骨折(脚のつけね)、橈骨遠位端骨折(手首)、上腕骨頸部骨折(腕のつけね)などがあります。
一つ骨折をおこすと自立度や移動能力が低下し、さらに骨折をおこしやすくなります。このような骨折の連鎖をおこさないためにひとつでも骨折がおきたら骨粗しょう症の治療を開始することが大切です。
いつ頃から気をつければいいの?
実は骨密度の低下は男女ともに50代前後からはじまります。
とくに女性は閉経前後の10年間で20%~25%の低下をみとめるとも言われています。予防のポイントは更年期からにあります。
現在はまだ骨折してから治療をすることが多いのですが、最初の骨折を予防することはとても重要です。
45歳をすぎたらぜひ一度骨密度を測ってみてください。
どんな検査をするの?(検査の流れ)
- 問診症状やこれまでの骨折歴、既往歴など、骨粗鬆症のリスクがあるかどうかをお聞きします。
- 骨密度検査DXA法で骨密度を検査します。DXA法は背骨(腰椎)や太もものつけねの骨(大腿骨)の骨密度を測定するX線検査です。
通常のレントゲンよりもエックス線量は少なく、踵の超音波検査や手でのレントゲンによる検査よりも精度の高い検査です。所要時間は5~10分。 - 医師より結果説明骨密度の結果(YAM値)によって評価し、骨量減少、あるいは骨粗鬆症の診断になった場合は血液検査や尿検査を追加します。
血液検査によって骨代謝の状態やビタミンDやビタミンKの充足状態を調べることができます。
骨密度の値、血液検査、骨折のリスクの程度にあわせて患者様個々に必要なお薬を選択していきます。
骨粗鬆症による骨折がすでに生じているなど骨折リスクの高い場合はなるべく早く効果のでる注射治療を選択したり、骨量減少はあるものの骨折リスクはまだ低いと判断できる場合は内服治療を選択したり、患者様の状態や希望もお聞きしながら選択していきます。栄養指導と運動指導のみでしばらく経過をみることもあります。
結果が正常となった場合でも次回の検査のタイミングや予防のためのアドバイスをいたします。
骨の健康は大切です!
女性はエストロゲンの減少により破骨細胞の力が強まり骨量は減少していきます。女性にとって骨の健康は大切なことです。
当院では栄養の状況を定期的にチェックしたり、骨折予防の運動教室なども開催しております。女性がどの世代においても長く骨のケアがおこなえるようサポートしていきたいと思っています。
当院は二次性骨折予防継続管理料3の算定可能な施設です。
二次性予防継続管理料とは大腿骨近位部骨折患者に対して継続的に骨粗鬆症に関する評価および治療を実地した場合に算定できます。
※評価はDXA法による骨密度評価、胸腰椎単純X線、さらに血液検査や転倒リスク評価をおこない、認知機能評価、サルコペニア評価、ロコモティブシンドローム評価などをおこなうことも推奨されています。(FLSクリニカルスタンダードより)
その他骨粗しょう症になりやすい病気
原因となりやすい代表的な病気
- 関節リウマチ
- 副甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
- 慢性腎臓病(CKD)
- 動脈硬化
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
- ステロイド薬の長期服用
乳癌でホルモン治療をおこなった方や子宮卵巣手術により人工的に閉経となった方、男性でも骨折の既往のある方や前立腺の治療でホルモン治療をおこなった方にも検査をおすすめしています。
市ヶ谷仲之町ヒルズクレスト102号室
- 院長
- 平井 倫世
- 診療科目
- 整形外科、リハビリテーション、骨粗しょう症、肩こり・腰痛など身体の痛み、関節リウマチ、ロコモティブシンドローム、産後骨盤ケア、自費診療
- 最寄駅
- 都営新宿線「曙橋駅」 A3出口 徒歩3分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
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9:00-12:30 | ○ | ● | ○ | / | ○ | ● | / |
15:00-18:30 | ○ | / | ○ | / | ○ | / | / |